
今月の月次祭に奏上しました祝詞の内容を公開いたします。
今月の祝詞は、母の日に合わせて、母なる大神様に感謝申し上げる内容となっています。私たち氏子は、大神様の眼差しを受けて、揺り籠で眠る赤子のように、満ち足りて幸せで、例え生まれ変わっても、また大神様の氏子として生まれたい、そんな思いを祝詞に込めています。
以下、祝詞作成に引用しました和歌をご紹介いたします。
“あかつきの天の藤原ほの見えて わか紫のたな雲立つも” - 与謝野晶子
“もう一度生まれ変わって我が母に頭撫でられて大きくなりたし” - 前川佐美雄
“やすらぎに面はみちたりたらちねの母のまなざし受けて眠る子” - 上皇陛下
“かげひたす水さへ色ぞ緑なる よもの梢の同じ若葉に” - 藤原定家
(水に映る影さへ緑の色になるほど四方の梢が若葉でいっぱいだよ)
“花散りし庭の木の葉も繁りあひて 天照る月の影ぞ稀なる” - 曾禰好忠
(花が散った庭の木の葉も繁りあって、空に照る月の光が射すことはほとんどない)
今回は現代短歌からも引用しております。また5月頃の緑が繁っている情景を美しく歌った歌もありましたので、引用させていただき、皐月に相応しい祝詞が完成いたしました。
それでは今月もよろしくお願い申し上げます。

Comments